NOU-GYO Lab 2025:すまうら水産有限責任事業組合/若林 良さん
2025年に始動した「KOBE NOU-GYO Lab」(神戸農漁ラボ)
農家さんや漁師さんが“体験プログラム”をつくることで、もっと一次産業に関心をもつ方、一次産業に関わる人を増やそうという取り組みです。
2025年度は11のプログラムが実現に向けて動き出しています。
今回、参加されている方をご紹介していきます。vol.10はすまうら水産有限責任事業組合/若林 良さんです。
つくったプログラムなどは随時お知らせしますので、続報をお楽しみに。
すまうら水産有限責任事業組合/若林 良さん
①活動エリア
神戸市須磨区
②漁師を始めるきっかけ、年数
もともとは北区の出身です。学生時代に須磨で建築関係のアルバイトを始め、仕事が面白くなり大学を辞め、そのまま就職しました。ただ、その会社の経営状況があまり良くなくて、会社の社長と、現すまうら水産の会長が先輩後輩の仲で、そのご縁から「漁師やらへんか?」と声をかけてもらったのがきっかけです。漁師になってもう25年が経ちますね。
③ どんな漁業をしていますか
メインは海苔養殖です。それから、刺し網漁や建網漁という漁法で、カレイやヒラメ、アコウといった魚を獲っています。その他にも、潮干狩り場の運営や、夏場の海水浴場におけるSUPや浮き輪などのレンタル事業、サーモンやあこや真珠の養殖もしています。また、海の環境や教育に関する活動を行うために、「一般社団法人Suma豊かな海ネットワーク」という別団体も立ち上げて取組みを進めています
④体験コンテンツの開発に興味をもったきっかけ。
お客さんには、現場に来てもらって、我々のことや、扱っている素材そのものを知ってもらいたいです。既に15年近く、わかめの体験オーナー制度や地引網体験といった取り組みをしています。また、須磨の特産品を海苔以外にも広げたくて、特に真珠は、「真珠の街・神戸」というブランド力があるのに、地元ではほとんど獲れていない状況でした。それなら自分たちでやってみては?というのが始まりですね。
⑤どんな体験コンテンツを提供したいですか。
つくったものをそのまま販売するだけでは面白くないと思っています。 特に真珠は、どこで獲れたものか分かりづらい。だからこそ、我々は卸売りを一切せずに、自分たちで加工から販売までを行うことでブランド価値を守っています。生産者である我々が、生産現場と体験を組み合わせることで、お客さんにより親近感や信用を持ってもらえるんじゃないかと思っています。今はまだ広報力が課題ですが、もっと話題になって、多くの人に興味を持ってもらえるような体験を提供していきたいですね。